世界が驚愕する、緻密なペン画。『美術手帖』4月号は池田学を特集
『美術手帖』4月号が3月17日に発売、日本のアーティスト「池田学」を大特集する。緻密なペン画による壮大な作品世界は、いかにして生みだされるのか?
池田は現在、故郷の佐賀県立美術館での大規模個展「池田学展 The Pen -凝縮の宇宙-」(4月に金沢21世紀美術館(石川県)、9月に日本橋高島屋(東京都)へ巡回)が、開幕から約7週間で入場者数7万人を突破するなど、地方の展覧会として異例の熱狂をおこしている注目のアーティスト。
1ミリにも満たない極細のペンによる線で描く、巨大な絵画で知られており、今回の個展で日本初公開された新作《誕生》は、3×4メートルという大画面で、その全体をペンの線が覆うというもの。東日本大震災を発端に描かれた本作は、世界中で起こりうる災害がテーマ。文明と自然の共存、生命の生と死、復興への祈りなどが描きこめられた、想像力あふれる壮大なイメージが見る者を魅了する。
『美術手帖』4月号では、この《誕生》の大判ポスターを封入するほか、池田のロングインタビューや、作品解説、30ページにわたる豪華ビジュアルページなどを掲載。登山や旅、スタジオジブリ作品など、自らの作品に影響を与えたものについても語っている。このほか、東京藝術大学時代の後輩であった、俳優・映画監督の伊勢谷友介や、美術史家の山下裕二、生物学者の福岡伸一ら、親交が深い著名人による池田へのコメントや、宇宙飛行士・毛利衛との対談なども収録。様々な視点から「アーティスト・池田学」を考察する一冊となっている。
なおこのほか、森美術館で日本初の大規模個展を開催中(6月11日まで)のN・S・ハルシャや、BLUM&POEで個展「テラー ガ カエル」を開催中(4月1日まで)のユルゲン・テラーのインタビューなども収録。