香港の文化機関、東京国立博物館や国立新美術館とパートナーシップ締結へ
香港・西九龍文化区管理局(WKCDA)は、世界各地の20以上の主要な芸術文化機関とのパートナーシップ締結を発表した。
アジア有数のアートハブである香港。そのなかで、ビクトリア・ハーバー沿いに位置する40ヘクタールの埋立地に、アジア最大級のヴィジュアル・カルチャー博物館である「M+」をはじめ、香港故宮文化博物館、戯曲センターなど様々な文化施設が存在する西九龍文化地区(WKCD)がある。ここを統轄する西九龍文化区管理局(WKCDA)が、世界各地の20以上の主要な芸術文化機関とパートナーシップを締結する。3月24日から26日まで西九龍文化地区で開催される香港国際文化サミット2024で調印される。
今回のパートナーシップに調印するのは、フランス、日本、韓国、カタール、シンガポール、スペイン、タイ、アラブ首長国連邦、英国、米国、上海、重慶、石家荘など中国本土の都市を含む11ヶ国、22のミュージアムや美術研究機関など。展覧会の共同制作やツアー、コレクションの共有、保存修復、デジタル化、科学的研究に関するパートナーシップ、香港故宮文化博物院(HKPM)、M+、WKCDAの舞台芸術部門における美術関係者やアーティストのための教育・交流プログラムなど、様々な協力分野を網羅するものだ。
WKCDAのヘンリー・タン・インイェン理事長は、「世界的に有名な芸術文化機関とのパートナーシップ締結は、WKCDにとって新たな重要なマイルストーン」と強調。このコラボレーションが世界の芸術文化における対話を次のレベルに引き上げるとともに、香港がアートハブとしてさらに発展することに期待を寄せている。
22機関のうち、日本からは東京国立博物館が香港故宮文化博物館と、国立新美術館がM+とパートナーシップを締結することとなる。東博の藤原館長は、この連携について「日本でもっとも長い歴史を持つ博物館の館長として、私の目標は、持続可能で世界に通用する博物館を率いること」としつつ、「変化し続ける国際社会のなかで、東京国立博物館は世界中の人々を受け入れてきた。香港の同僚や参加者の皆さん、そして世界中の皆さんと、私たちの仕事とビジョンを分かち合えることを楽しみにしている」とのコメントを寄せている。