2回目の「Paris+ par Art Basel」が出展者リストを発表。16ギャラリーが初参加
アート・バーゼルの主催により、昨年パリで初めて開催されたアートフェア「Paris+ par Art Basel」。その2回目となる2023年版は、出展ギャラリーのラインナップを発表した。
昨年、パリで初めて開催されたアートフェア「Paris+ par Art Basel」が、今年の出展者リストを発表した。会期は10月20日〜22日。
アート・バーゼルの主催による同フェアの2回目には、33の国と地域から154軒のギャラリーが参加。昨年の156軒から微減する。うち58軒はフランスにスペースを構えているギャラリーであり、日本からの出展者はタカ・イシイギャラリーとTake Ninagawaのみだ。
今年のメイン部門「Galeries」には140のギャラリーが集結。Blum & Poe、Bortolami、kurimanzutto、Landau Fine Art 、Jan Mot 、Richard Nagy Ltd.、P.P.O.Wの7つの新規出展ギャラリーに加え、昨年新進ギャラリーを紹介する「Galeries Émergentes」部門に参加した、Antenna Space、Galerie Anne Barrault、Carlos/Ishikawa、Edouard Montassutといった4つのギャラリーが、今年はメイン部門に出展することとなった。
Blum & Poeでは、アフリカ系アメリカ人の独学アーティストであるロニー・ホーリーの個展を、Bortolamiではブラジルのテキスタイルアーティスト、レダ・カタンダとアメリカの抽象画家メアリー・オベリングの二人展を開催。Kurimanzuttoでは、中南米を中心とした国際的なアーティストの作品を展示し、P.P.O.Wではアメリカのクィア・アーティスト、ピーター・ヒュージャーとデイビット・ウォジナロビッチの歴史的作品を紹介する。
いっぽうの「Galeries Émergentes」部門では、14のギャラリーがアーティストの個展を行う。中国人アーティスト、ルー・ヤンの新作映像を展示するBankや、インドネシアのコレクティブ・Tromaramaによるマルチメディア・インスタレーションを紹介するDocument、アメリカ人アーティスト、シャラ・ミラーの黒人の身体と痛みに関するプロジェクトを紹介するLyles & Kingなど、9つのギャラリーが今年初出展となる。
また、同部門ではフランスの百貨店「ギャラリー・ラファイエット」と提携し、出展アーティストから1名を選抜し、翌年にギャラリー・ラファイエットの展示スペース「ラファイエット・アンティシパシオン」で展覧会を開催する。
なお、アート界の有識者たちを招待してトークイベントを行う「Conversations」プログラムや、パリの文化機関や都市と協力して様々なパブリック・プログラムも予定されている。同フェアのディレクターを務めるクレマン・ドゥレピーヌは、声明文で次のようにコメントしている。
「今年の参加ギャラリーの優れたプレゼンテーションによって、このフェアのユニークな特徴がさらに強化されることを嬉しく思っている。2023年展は、Paris+ par Art Baselの特徴である、近代・現代アーティストの優れた作品の数々、緻密なコンセプトのプレゼンテーション、フランスのギャラリーコミュニティへの貢献、そしてギャラリー・ラファイエットグループの寛大な支援による現代の言説に沿った活発な『Galeries Émergentes』部門を検証できるものと思う」。