2025.2.13

「アート・バーゼル2025」が出展ギャラリーを発表。日本の2ギャラリーがデビュー

今年6月にスイス・バーゼルで開催される世界最大級のアートフェア「アート・バーゼル」が、出展ギャラリーを発表した。42ヶ国から291のギャラリーが出展し、日本からはKAYOKOYUKIとKOSAKU KANECHIKAが初出展する。

「アート・バーゼル2024」の様子。広場の作品はアグネス・ディーンズ《Honoring Wheatfield - A Confrontation》 Courtesy of Art Basel
前へ
次へ

 6月19日〜22日にスイス・バーゼルで開催されるアートフェア「アート・バーゼル」が、今年の出展ギャラリーを発表した。

 今年のフェアには、42ヶ国から291のギャラリーが出展し、そのうち18のギャラリーがデビューを果たす。日本からは、タカ・イシイギャラリーTake Ninagawa東京画廊+BTAPThe Third Gallery Ayaが再び参加するほか、KAYOKOYUKIは「Statements」セクター、KOSAKU KANECHIKAは新設された「Premiere」セクターに初出展する。

 「Statements」セクターでは、新進気鋭のアーティストによる18の個展が行われる。そのなかから最高2名に各3万スイスフラン(約510万円)の賞金が授与される第26回バロワーズ賞が贈られる。さらに、バロワーズ社は選出されたアーティストの作品を購入し、ヨーロッパの主要美術館2館に寄贈する。寄贈を受けた美術館では、アーティストの個展が開催されるという。

 新セクター「Premiere」では、過去5年以内に制作された作品を、最大3人のアーティストによって展示する。新たな才能や革新的な声を発見するためのユニークな機会を提供し、10のギャラリーが参加予定だ。

「アート・バーゼル2024」の様子 Courtesy of Art Basel

 メインセクター「Galleries」では、世界のトップギャラリー239軒が参加し、絵画、彫刻、ドローイング、インスタレーション、写真、ビデオ、デジタルアート、版画などの作品を厳選して展示。3年目を迎える「Kabinett」セクターでは、参加ギャラリーのブース内で特別にキュレーションされたインスタレーションが披露される。

 バーゼルのアート・バーゼルを代表する「Unlimited」セクターでは、約70の大規模なインスタレーションやパフォーマンス作品が展示される予定。公共空間にアートを展示する「Parcours」セクターでは、ニューヨークのスイス・インスティテュートのディレクターであるステファニー・ヘスラーがキュレーションを担当し、「Second Nature」というテーマのもと、アートと命の境界が曖昧になりつつあることを探求するアーティストの作品を会場周辺の都市空間に展開する。さらに、カタリーナ・グロッセはメッセ広場とその周辺をスプレーガンで塗りつぶし、空間全体を色彩豊かな環境へと変貌させる。

アート・バーゼル2024「Unlimited」の展示風景より、アリシア・クワデの作品
303 Gallery, Mennour, Pace Gallery. Courtesy of Art Basel

 また、「Feature」セクターでは、17のギャラリーが16のキュレーション展示を行い、美術史的なプロジェクトに焦点を当てたプレゼンテーションが展開される。「Edition」セクターでは、版画やエディション作品の分野で活躍する7つのギャラリーが作品を展示する。

 バーゼルのアート・バーゼルのディレクターであるマイケ・クルーズは、次のようにコメントしている。「2025年のアート・バーゼルでは、世界中のアート関係者を再び迎え、素晴らしい作品の数々を披露できることに興奮している。多様で壮大なアートを展示し、国際的な対話を生み出すと同時に、世界のアートカレンダーにおけるもっとも影響力のあるイベントとしての地位を再確認させることだろう」。