香港でKAWSに出会う。2つの巨大イベントをチェック
両目が「×」になったキャラクターで広く知られているKAWS(カウズ)。その作品が香港で存分に楽しめる機会がやってきた。2つのイベントをチェックしてほしい。
日本でも人気の高いアーティスト・KAWS。その巨大作品が、アート・シーズンを迎えた香港に登場した。
まずはアート・バーゼル香港の会場からほど近いビクトリア・ハーバーで開催中の「KAWS: HOLIDAY」。このプロジェクトは、香港を拠点とするクリエイティブスタジオ「AllRightsReserved(AAR)」との共同制作実現したもの。長さ37メートルもの巨大作品は、KAWSの代表的なキャラクター「コンパニオン」だ。
このシリーズは、これまでソウルと台北でも展示され、大きな注目を集めてきた。今回の作品は、横たわるものとしてはKAWSにとって過去最大のサイズ。3月31日までの間、水面に浮かぶ巨大な「コンパニオン」が楽しめる。
いっぽう、香港市街地にある文化複合施設「PMQ」では、KAWSの個展「KAWS: ALONG THE WAY」をチェックしたい。
同展は、2014年に創設された非営利団体「HOCA(Hong Kong Contemporary Art Foundation)が主催する無料の個展。同団体は、香港における現代美術振興のために世界各国のアーティストを招へいしており、過去にはJRの個展なども開催している。
今回の「KAWS: ALONG THE WAY」はイタリアの批評家・キュレーターとして世界的に知られるジェルマーノ・チェラントがキュレーションを担当。まず屋外で出迎えてくれるのは、高さ5.5メートル、2体の「コンパニオン」が並んだ《ALONG THE WAY》(2013)だ。これで一気にKAWSの世界に引き込まれた後は展示会場へ。
会場には「コンパニオン」を含むKAWSのアイコニックな作品約40点を展示されており、2008年から現在までに制作された、立体と平面を見ることができる。
KAWS本人が「一ヶ所でこれほど多くの作品が集まっていることにとても興奮させられます」とコメントしているように、KAWSの過去10年間をワンストップで振り返ることができる格好の機会となっている。なお本イベントは入場無料だが予約制となっているので注意してほしい。