北川フラムがディレクションする新アートプロジェクト。「南飛騨 Art Discovery」とは何か?
日本三名泉の一つである下呂温泉が湧く岐阜県下呂市、萩原町の「南飛騨健康増進センター」一帯で、アートディレクターの北川フラムがディレクターを務めるアートプロジェクト、「清流の国 文化探訪『南飛騨 Art Discovery』」が始まった。会期は11月24日まで。
「日本最深部」で現代アートを展開
「『清流の国ぎふ』文化祭2024」の一環で行われ、岐阜県・下呂市などによる実行委員会が主催する「南飛騨 Art Discovery」。総合ディレクターは「大地の芸術祭」や「瀬戸内国際芸術祭」も手がけるアートディレクターの北川フラムだ。
飛騨と美濃の結節点にある南飛騨は、壬申の乱、承久の乱、関ヶ原の戦いといった時代を画す戦の地となった交通の要所であり、日本列島のへそ(人口重心)ともいわれる地域。ここを「日本最深部」と呼ぶ北川は岐阜県知事・古田肇の声掛けにより岐阜県のほぼ全域を巡り、岐阜の森の豊かさ、それを活かした伝統産業の技に感じ入った末に、この地を舞台に選んだという。
クワクボリョウタ、中﨑透、遠藤利克、弓指寛治ら17組のアーティストがこの地域の営みや文化から着想を得た作品のほか、地域の工芸や食文化に触れられる体験型マルシェ「楽市楽座」が繰り広げられ、contact Gonzoらによるパフォーマンスイベント、皆川明らによるセミナーも行われるこのプロジェクト。ここではアート作品の一部を抜粋して紹介する。