Museum from Home:熊本県立美術館「モダンアート ニッポン!ウッドワン美術館名品選」
新型コロナウイルスの影響で、会期途中で閉幕した展覧会や臨時休館となってしまった展覧会などの展示風景を紹介する「Museum from Home」。第11回は、3月20日の開幕が延期となっている熊本県立美術館「モダンアート ニッポン!ウッドワン美術館名品選」(5月15日まで)をご紹介します。
広島・廿日市市のウッドワン美術館が所蔵する日本の近代絵画。その収蔵品によって、日本の近代絵画を紹介する熊本県立美術館の展覧会が、「モダンアート ニッポン!ウッドワン美術館名品選」だ。
江戸から明治への過渡期に、日本に一挙に到来した西欧の絵画技法。遠近法や陰影法、油彩など、人や物が目の前にあるかのような絵画技法は、当時の日本人を驚嘆させ、その技法を学ぼうとする画家も増えていった。西欧の同時代絵画に追いつくべく、ときに西欧にならい、ときに日本の伝統に即しながら、新たな絵画の創造を試みることで日本の絵画は近代化していった。
同展では、岸田劉生の麗子像のひとつ《毛糸肩掛せる麗子肖像》(1920)や、藤田嗣治の大壁画《大地》(1934)をはじめ、青木繁、藤島武二、横山大観や菱田春草らによる名画が一堂に会する。さらにフィンセント・ファン・ゴッホ《農婦》(1884〜85)、ルノワール《婦人習作》(1895)、《花かごを持つ女》(1895)も特別出品される。