EXHIBITIONS

シュ・ニン(許寧)「Starting with a Tear – HISTORY(涙からはじまる – ヒストリー)」

2023.02.04 - 03.04

シュ・ニン Starting with a Tear - HISTORY 2022 © Xu Ning

シュ・ニン Game, WORLD 2022 © Xu Ning

シュ・ニン Butterfly, Life 2022 © Xu Ning

シュ・ニン Little, Wind 2021 © Xu Ning

 六本木の小山登美夫ギャラリーでは、シュ・ニン(許寧)による個展「Starting with a Tear – HISTORY(涙からはじまる – ヒストリー)」が開催される。

 シュは1979年北京生まれ。北京の首都師範大学油画専攻専科卒業後、2006年に家族とともに日本へ移住し、20年に多摩美術大学大学院修士課程絵画専攻を修了した。現在、神奈川県を拠点に制作・活動している。

 作品制作においてシュは、母国の古代思想や、ネーデルラント絵画のリアリティ、現代ファッションの装飾と革新性や、自然の美、生命の儚さなど、様々なジャンルを越えた事象から影響を受け、どこにもない独自の魅力を生み出す。

 一見抽象画に見える作品のなかには、14世紀から16世紀の西洋絵画における人物画の「目」が引用され所々に緻密に描き込まれ、また流麗な線は、花や蝶、鳥、手なども表している。とくに「手」は、中国において「十指連心」という言葉もあるように、心につながり心を表す、作家にとっても重要なモチーフのひとつとなっている。

 シュは今回の個展を「Starting with a Tear – HISTORY(涙からはじまる – ヒストリー)」と名づけ、その想いを自身の言葉で表した。本展では、新作ペインティング8点を中心に発表する。