村田峰紀 「Transition」

　まえばしガレリア Gallery 2で、村田峰紀による個展 「Transition」が開催されている。

　村田峰紀は1979年群馬県生まれ。2005年に多摩美術大学美術学部彫刻学科を卒業。原初的な行為で"かく"ことの語源にある4つの要素を意識=書く、結果=描く、行為=掻く、潜在=欠く、ととらえドローイング制作やパフォーマンスを行なっている。Ongoing Collective、身体の人たち、Responding Performance Art Initiativeに在籍し活動。

　本展は、再生する前橋市に思いを重ねあわせて制作されたモニュメントである500冊の辞書を用いたインスタレーション《Trans "巨樹"》を中心に構成される。無数の言葉にドローイングを施した作品は 「言葉をかく」ということを多角的に考察させ、言葉の意味性を破壊することから新たな言語を紡ぎだしている。また会場では、重層的に色が敷かれた支持体にドローイングを加えることで内包するものを露出させる 「c - drawing」シリーズの新展開となる新作も発表。