EXHIBITIONS

アッセンブリッジ・ナゴヤ 2019

現代美術展「パノラマ庭園 -移ろう地図、侵食する風景-」

名古屋港~築地口エリア一帯
2019.09.07 - 11.10

「アッセンブリッジ・ナゴヤ2018」展示風景 撮影=冨田了平

「アッセンブリッジ・ナゴヤ2018」展示風景 撮影=冨田了平

「NUCO」の様子

「アッセンブリッジ・ナゴヤ 2019」メインビジュアル

 名古屋の港まちを舞台に開催されるフェスティバル「アッセンブリッジ・ナゴヤ」。 音楽とアートという2つのジャンルを通して、日常と地続きの芸術体験を提供してきた。今年は、公演や展示に加え、公募によるレジデンスプログラム、アーティストそれぞれの創作背景を参加者と共有するワークショップなど、鑑賞にとどまらないプログラムを開催する。

 アートプログラムのテーマは、2016年から継続する「パノラマ庭園」。会場となる港まちエリアをひとつの「庭」に見立て、アーティストたちが作庭するように、「地図」や「風景」をキーワードとして移り行く風景について探求する。

 今回は、18年から港まちでのリサーチやワークショップを重ねてきた、碓井ゆい、小田桐奨と中嶋哲矢による「L PACK.」、山本高之の3組と、そして新たに、折元立身、青崎伸孝、千葉正也らが参加。碓井は「港まちの女性と労働」のリサーチに基づく新作を、千葉は港まちの旧・名古屋税関港寮を会場に、周辺の環境を読み取った滞在型の作品を発表する。また、L PACK.は、空き家だった旧・寿司店を「まちの社交場」として再生させた「UCO」が取り壊されたことを機に、先を見据えた「社交場」として新たなプロジェクト「NUCO」を展開する。

 手芸店を改修したウィンドーギャラリー「Botão Gallery」をはじめ数多くの施設が閉じ、刻々と変化する名古屋の港まち。その現状を受け止めながら、アートを介してまちで起きていることを記録し思考するとともに、本フェスティバルが新たな出会いやつながりを生み出す場となることを願う。