EXHIBITIONS

津上みゆき「そこに在るのは些細なこと」

2019.11.22 - 12.21

津上みゆき View, a cherry tree, spring 2019 © Miyuki Tsugami Courtesy of ANOMALY

津上みゆき View, the passage of time, Nakashimagawa River, 1:10pm 8 Oct 18 / 2019 2019 ©︎ Miyuki Tsugami Courtesy of ANOMALY

 津上みゆきは、作品タイトルに「View」と冠し、独自の風景画を描き続ける画家。2005年の大原美術館でのアーティスト・イン・レジデンスをきっかけに、日々のスケッチが習慣となった津上は、縦14×横9センチのノートブックにスケッチをすることから制作をはじめ、見える風景をそのまま描くだけでなく、見方や考え方といった意味を持つ「View」という言葉を軸に、絵画における視座を広げている。

 今年、津上は神奈川県立近代美術館、群馬県立館林美術館、台北市立美術館でのグループ展に参加したほか、長崎県美術館などで個展を開催。そのうち、長崎県美術館で発表した約6メートルの大作《View, the passage of time, Nakashimagawa River, 1:10pm 8 Oct 18/2019》は、江戸時代より続く大祭「長崎くんち」の取材をもとに、街の賑わいや人々の躍動感、長い間をかけて文化として土地に根付いた時間を重ね描いた。

 本展では、同作品とともに、アトリエにある桜の木をモチーフとした新作など約20点を発表する。