日本を代表する染色家・柚木沙弥郎の最新作と新商品原画を紹介する展覧会が青山・スパイラルで開催
フランス国立ギメ東洋美術館に作品が収蔵されるなど、国内外で高く評価されてきた日本を代表する染色家・柚木沙弥郎の個展「柚木沙弥郎―紙に描かれた模様―」が、東京・青山のスパイラルガーデンで開催される。95歳の現在もなお精力的に活動する柚木の最新作を見ることができる。会期は2018年5月29日〜6月3日。
柚木沙弥郎は1922年東京生まれ。美術史を学ぶため東京大学に入学するも、戦争のため勉学が中断されてしまう。大原美術館に勤務していたときに柳宗悦が提唱する「民藝」と出会い、染織家・芹沢銈介に弟子入り、染色の道に進む。以来、型染の第一人者として国内外で高く評価されており、2008年~10年にはパリで個展を開催、14年にはフランス国立ギメ東洋美術館に70点以上の作品が収蔵された。95歳となる現在もアーティストとして精力的に作品を発表しており、染色家としての活動を主軸にしながら、ガラス絵、版画、絵本の挿絵、ポスターなど約70年にわたり多様な分野の創作に取り組んでいる。
そんな日本を代表する染色家・柚木沙弥郎の最新作と新商品原画が展示される「柚木沙弥郎―紙に描かれた模様―」が、東京・青山のスパイラルガーデンで開催される。
本展では、展覧会のために描き下ろされた新作が発表されるほか、柚木が紙の新たな可能性を提案するブランド「SIWA丨紙和」の新作商品に提供した5柄の型染め原画も展示。「生活の中で使っていただきたい」と語っている柚木が今回制作した原画は、型染めという手仕事から生み出される愛嬌のある形態がモノトーンで表現されており、現代の生活に心地よく溶け込むような作品だ。
さらに、2018年6月1日〜17日の期間には、展示原画の5柄が印刷された「SIWA丨紙和」のバッグとポスターを先行販売するポップアップストアがMINA-TO(スパイラル 1F)に登場するので、あわせてチェックしたい。
なお、駒場の日本民藝館では「柚木沙弥郎の染色 もようと色彩」も6月24日まで開催中。