「既存の展示等を改変」する試みとは? 成相肇、橋本聡らによるプログラム「RECALL」の展覧会が開催
成相肇、橋本聡らによるプログラム「RECALL」の展覧会「既存の展示等を改変:RECALLS」が、東京・目白のTALION GALLERYで開催される。本展は、過去の展覧会などを対象に、依頼を受けることなく改変する「キュレーションのキュレーション」として実施。会期は2月23日〜3月24日。
東京ステーションギャラリー学芸員の成相肇、アーティストの橋本聡らによる「すでにあるもの、行われたことを対象とし、依頼を受けることなく改変する」試みである「RECALL」プログラムの展覧会が、東京・目白のTALION GALLERYで開催される。
同プログラムは、事後行為にならざるを得ない批評の方法に対して、物体を動かすことなく現場で補助線を導き入れ、観客の側からキュレーションを包み返すようなかたちで、ある種の特権的なキュレーションにおける主体の位置をすげ替えることを目指すというもの。
これまで、「MOTアニュアル2012 Making Situations, Editing Landscapes 風が吹けば桶屋が儲かる」(東京都現代美術館、2012)を「Making Homelesses, Editing Sequences 天災は忘れた頃にやってくる」として改変し、会場でギャラリートークを実施。また、「VOCA展2015」(上野の森美術館、2015)では「VOCALIZE 声を出す・声に出す」と別のキュレーションに改め、会場およびその周辺でギャラリートークを行ったほか、人形劇やピクニックなど、連動する様々なプログラムが開催された。
具体的に何を「改変」するのかはまだ明らかにされておらず、TALION GALLERYのほかに東京国立近代美術館、六本木ヒルズ森タワーなどの「非公式の場所」も会場として設定されている本展。「RECALL」によるキュレーションをめぐる企みを、逃さず目撃してほしい。