塩田千春から篠山紀信まで、今週末に見たい3つの展覧会
10月27日までに終了する展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップして紹介する。この機会をお見逃しなく。
大規模個展がついに閉幕。「塩田千春展:魂がふるえる」(森美術館)
今月16日、入館者数が60万人を突破したベルリンを拠点のアーティスト・塩田千春の過去最大規模の個展。SNSでも大きな注目を集めた本展が10月27日に閉幕する。
1972年生まれの塩田はこれまでマリーナ・アブラモヴィッチやレベッカ・ホルンに師事。空間に糸を張り巡らせた展示や、履き古された膨大な数の靴を使った作品など、大規模なインスタレーションで知られており、その根底には「生きることとは何か」「存在とは何か」といった問いがある。
展覧会オファーを受けた約2年前に癌の再発を告げられ、闘病を続けながら準備を進めてきた本展の総展示作品数は113点で、うち18点が新作。アジア・太平洋地域への巡回も決定した本展をお見逃しなく。なお、GINZA SIXの中央吹き抜けを彩る新作《6つの船》は10月31日まで見ることができる。
会期:2019年6月20日~10月27日
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00~22:00(火〜17:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 1800円 / 65歳以上 1500円 / 高校・大学生 1200円 / 4歳~中学生 600円
ロシアのアーティスト6名が考える宇宙。「夢みる力――未来への飛翔 ロシア現代アートの世界」(市原湖畔美術館)
ソビエト連邦の月探査機が月の裏側の撮影に初めて成功してから60年、人類の月面着陸から50年にあたる今年。ゲストキュレーターにロシア文学・美術・文化を専門とする早稲田大学教授の鴻野わか菜を迎えた展覧会「夢みる力――未来への飛翔 ロシア現代アートの世界」が、市原湖畔美術館で開催され、10月27日に会期終了を迎える。
参加作家はニキータ・アレクセーエフ、アリョーナ・イワノワ=ヨハンソン、レオニート・チシコフ、ウラジーミル・ナセトキン、ターニャ・バダニナ、アレクサンドル・ポノマリョフの6名。
体験型インスタレーションや大型作品、パスタで宇宙ステーションを表現した作品、世界初の「南極ビエンナーレ」についての新作映画など、多様な作品が展示される本展。幻想的な展示空間で、宇宙や未知の世界を追い求めてきた人間の「夢みる力」を体感してほしい。
会期:2019年8月4日〜10月27日
会場:市原湖畔美術館
住所:千葉県市原市不入75-1
電話番号:0436-98-1525
開館時間:10:00~17:00(土・祝前 9:30~19:00、日・祝 9:30~18:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(祝日の場合は翌平日休館)
料金:一般 800円 / 65歳以上・大学・高校生 600円/ 中学生以下無料
全国32会場を巡回した展覧会の最終地。「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN The Last Show」(Gallery AaMo[ギャラリー アーモ])
2012年の熊本市現代美術館を皮切りに、全国32会場を巡回してきた篠山紀信の大回顧展。7年間で約99万人を動員した同展の最終回となる「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN The Last Show」が、東京・水道橋のGallery AaMo(ギャラリー アーモ)で10月27日に開幕する。
本展は、すでに亡くなった歌手や俳優の在りし日の姿を収めた「GOD」や、誰もが知る有名人のスターとしての輝きを収めた「STAR」などのセクションから構成。篠山の代名詞である「シノラマ」による迫力あふれる歌舞伎役者や力士の写真は圧巻だ。また「ACCIDENTS」の部屋では、時代と並走してきた篠山が、東日本大震災の被災地のありのままをとらえた作品群を展示する。
9月には累計入場者数100万人を突破した話題の本展で、篠山の半世紀以上のキャリアの一端をたどってみてはいかがだろうか。
会期:2019年9月5日~10月27日
会場:Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)
住所:東京都文京区後楽1-3-61 東京ドームシティ クリスタルアベニュー沿い
電話番号:03-5800-9999(東京ドームシティ わくわくダイヤル)
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休料金:一般 1400円 / 大学・高校生 900円 / 小中学生 400円 / 未就学児無料(単独入館不可)