プラダ 青山店で見る、コンピュータ生成画像の裏側。「Sturm & Drang Preview Services」が開催中
ヘルツォーク&ド・ムーロンの建築で知られる東京のプラダ 青山店。その最上階で、プラダ財団の支援を得て企画された展覧会「Sturm & Drang Preview Services」が開催されている。会期は11月26日まで。
ヘルツォーク&ド・ムーロンが設計した象徴的な建築として知られる東京・南青山のプラダ 青山店。その最上階である5階スペースで、プラダ財団が支援する企画展「Sturm & Drang Preview Service (シュトゥルム & ドラング プレビュー サービス)」が開催されている。会期は11月26日まで。
プラダ財団はプラダの文化芸術活動を担う文化機関で、1993年からイタリア国内外で展覧会を開催。2015年にはミラノ南部にレム・コールハース率いるOMAがデザインを手がけた建築複合施設「プラダ財団美術館」を完成させた。本展は、このプラダ財団とgtaエキシビジョンズ(スイス連邦工科大学[ETH])とのコラボレーションによるもの。キュレーションはルイージ・アルベルト・チッピーニ、フレディ・フィッシュリ、ニールス・オルセン(gtaエキシビジョンズ、ETH)が手がけた。
コンピュータ生成画像(CGI)の実践、体験、環境を探求する本展は、コンピュータスカルプチャの複雑さを取り上げ、現代の画像制作と、それが私たちの日常の認識に与える影響を調査することを目的としている。
会場には、大きく3つの巨大な構造物が設置。例えばそのうちのひとつは、ウィリアム・ギブスンの代表作であるSF小説 『ニューロマンサー』(1984)に描かれた、主人公がサイバースペースに つながる架空の環境、千葉の簡易ホテルをイメージした部屋だ。
本展では、こうしたインスタレーションに例えば発砲スチロールなどあえてチープさを感じさせる素材を使用。3D CADやリアルタイムレンダリング、 ポストプロダクションのような複雑な現代の画像作成・加工の裏側がどうなっているかを提示すると同時に、「本物の表現」とは何かを問いかける。