メトロポリタン美術館展から久保田成子展まで、今週末に見たい展覧会ベスト3
今週開幕した、または11月14日までに閉幕する展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。
初期ルネサンスからポスト印象派まで。「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」(大阪市立美術館)
1870年に創立され、先史時代から現代まで5000年以上にわたる世界各地の文化遺産を所蔵しているニューヨークのメトロポリタン美術館。そのヨーロッパ絵画部門に属する約2500点の所蔵品から65点が来日する展覧会「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」が、大阪市立美術館で開催される。
本展では、ラファエロ、ティツィアーノ、カラヴァッジョ、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール、レンブラント、フェルメール、マネ、モネ、ルノワール、ゴッホなど、誰もが知る画家たちの名作を時代順に3章構成で展示。出品作品のうち46点は日本初公開となる。
15世紀の初期ルネサンスの絵画から19世紀のポスト印象派まで、西洋絵画の500年の歴史を彩った巨匠たちの傑作を一堂に鑑賞する機会をお見逃しなく。
会期:2021年11月13日〜2022年1月16日 ※日時指定予約制
会場:大阪市立美術館
住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82
電話番号:06-6771-4874
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月(1月10日は開館)、年末年始(2021年12月30日~2022年1月3日)
料金:一般 2100円 / 大学・高校生 1500円 / 中学・小学生 無料
ヴィデオ・アート先駆者の仕事を多角的に紹介。「Viva Video!久保田成子展」(東京都現代美術館)
国際的に活躍したヴィデオ・アートのパイオニア、久保田成子(1937〜2015)の没後初、日本では約30年ぶりの大規模個展「Viva Video!久保田成子展」が、11月13日より東京都現代美術館で巡回開催される。
久保田は映像と彫刻を組み合わせた「ヴィデオ彫刻」で知られるアーティストであり、ヴィデオ・アートの先駆者のひとりとしても知られている。7章で構成される本展では、代表作「デュシャンピアナ」シリーズをはじめ、復元されたヴィデオ彫刻、作家によって保管されていたドローイング、初公開の資料などを中心に、久保田の仕事を多角的に展覧する。
ヴィデオというメディアの黎明期に、世界を舞台に自らの芸術を展開するひとりの女性作家としての久保田は、何を考え、どのように表現を追求したのか。本展では、その最新かつ文脈に沿った研究成果を国際的な観客に提供する。
会期:2021年11月13日~2022年2月23日
会場:東京都現代美術館
住所:東京都江東区三好4-1-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~18:00(入場は閉館30分前まで)
休館日:月(2022年1月10日、2月21日は開館)、12月28日〜2022年1月1日、1月11日
料金:一般 1400円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1000円 / 中高生 600円 /小学生以下無料(保護者の同伴が必要)
蜷川実花の多様な側面に迫る。「蜷川実花展 -虚構と現実の間に-」(上野の森美術館)
2018年より全国10会場を巡回してきた「蜷川実花展 -虚構と現実の間に-」の集大成となる東京展が、11月14日に上野の森美術館で閉幕する。
本展では「虚構と現実」をテーマに、展示作品を半数ほど入れ替えるだけでなく、書斎を再現した没入型のインスタレーションや映像作品も加わることで、写真、映画、デザイン、ファッションなど多岐にわたる活動をしている蜷川実花の制作に迫る。
蜷川が撮影した生花の写真が飾られる「Blooming Emotions」や、造花やカラーリングフラワーなどを組み合わせてとらえた写真が展示される「Imaginary Garden」、芸能人や女優たちのポートレートやセルフポートレートが集まる「I am me」「Self-Image」などのセクションを通し、蜷川の多様な側面を窺う機会となる。
会期:2021年9月16日〜11月14日
会場:上野の森美術館
住所:東京都台東区上野公園1-2
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~17:00
休館日:会期中無休
料金:一般 1800円(1600円) / 大学・高校生 1600円(1400円) / 中学・小学生 600円(500円) ※括弧内は前売券料金