「アレック・ソス 部屋についての部屋」展が東京都写真美術館で開催。「部屋」をテーマにしたアレック・ソスの大規模個展
東京・恵比寿の東京都写真美術館でアレック・ソス(1969〜)の個展「アレック・ソス 部屋についての部屋」が開催される。会期は10月10日〜2025年1月19日。
東京・恵比寿の東京都写真美術館でアレック・ソス(1969〜)の個展「アレック・ソス 部屋についての部屋」が開催される。会期は10月10日〜2025年1月19日。
アレック・ソス(1969〜)は、1969年アメリカ・ミネソタ州ミネアポリス生まれ。現在も同地を拠点に活動している。これまでに、『Sleeping by the Mississippi』(Steidl、2004)、『Niagara』(Steidl、2006)、『Broken Manual』 (Steidl、2010)、『Songbook』(MACK、2015)、『I Know How Furiously Your Heart is Beating』(MACK、2019年、『A Pound of Pictures』(MACK、2022)など、数多くの作品集を出版。国際的な写真家集団、マグナム・フォトの正会員であり、生まれ育ったアメリカ中西部などを題材とした作品で、世界的に高い評価を受けてきた。
本展では、初期を代表するシリーズ「Sleeping by the Mississippi」から、今秋刊行予定の最新作「Advice for Young Artist」まで、約60点の作品を6つのセクションで紹介。30年に及ぶソスの歩みを振り返るだけでなく、「部屋」をテーマにソスのこれまでの作品を編み直す、同館独自の試みとなる。
ソスはアメリカ国内を車で旅し、風景や出会った人々を大判カメラで撮影してきた。出品作品シリーズのひとつ「I Know How Furiously Your Heart is Beating」はそうしたロードトリップのスタイルではなく、舞踏家・振付家のアンナ・ハルプリン(1920〜2021)や、小説家のハニヤ・ヤナギハラ(1974〜)など世界各地の人々を訪ね、日々を過ごす部屋の中で、ポートレートや個人的な持ち物を撮影。部屋とそこに暮らす人をテーマとするこのシリーズが、本展を生み出すきっかけとなった。
ソスは「ポートレートや風景、静物などを定期的に撮影しているが、最も親しみを感じるのは室内の写真だ」と述べている。ソスの作品に登場するさまざまな部屋や、その空間にたたずむ人々に意識を向けることで何が見えてくるのか、その表現の魅力を探るものとなる。