2025.3.6

「松澤宥 生誕103年祭」が開催。下諏訪に生きた松澤にまつわるエピソードも募集

美術家・松澤宥(1922〜2006)の生誕100年を記念して開催された「松澤宥生誕100年祭」。それから3年を経て「松澤宥生誕103年祭」が下諏訪の旧矢崎商店で開催される。会期は3月7〜9、14〜16日。

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 2022年2月に、美術家・松澤宥(1922〜2006)の生誕100年を記念して開催された「松澤宥生誕100年祭」。それから3年を経て、集まった関心を絶やさないとの思いから、「松澤宥生誕103年祭」が下諏訪の旧矢崎商店で開催される。会期は3月7〜9日、14〜16日。

 松澤は1922年長野県下諏訪生まれ。同地を拠点に国内外に芸術を発信したコンセプチュアル・アーティストで、絵画やオブジェから建築、詩など幅広く活躍。1964年に「オブジェを消せ」という啓示を受け、言語による作品やパフォーマンスなどを展開した。

 本祭を主催するのは、下諏訪町・御田町の歴史や文化を研究し、次の世代につないでいくことを目的に設立された、民間・行政・教育機関から成る産学官連携の任意団体「御田町文化研究会」。「食」「建築」「芸術」をテーマに、地域住民を巻き込みながら様々な活動を行っている。

 今回は松澤が生きた時代の文化を色濃く残す古民家・旧矢崎商店の一部を舞台に小規模な展覧会を開催。初期の絵画やオブジェから、後期の言葉やパフォーマンスによる作品の記録映像や関連画像など、未公開作品約10点を含めて展示する。

 また、本展に合わせて御田町文化研究会は松澤に関する情報を募集している。松澤は地元の諏訪実業高校定時制下諏訪分校の教員を務め、また町での生活を愛する人物だったという。松澤がどのように暮らし、人々とどのような交流をしていたのか、証言を3月16日までメールにて募集。集まった証言の一部は今回の展示にも反映される。

 加えて、3月8日には諏訪市出身の宮坂了作と宮坂遼太郎のパフォーマンスイベントが16時30分より下諏訪駅前広場で開催される。