高松明日香の目に映る果てしない日常。「届かない場所」展が開催
東京の美術館では初となる高松明日香の個展。トリミングと再構成の組み合わせによって制作された作品を展示する。
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高松明日香は1984年香川生まれの画家。2007年に尾道市立大学芸術文化学部美術学科デザインコースを卒業し、09年には同大学院美術研究科美術専攻を修了。11年から倉敷芸術科学大学芸術学部の非常勤講師をするかたわら、制作活動を行っている。12年頃までは香川を中心に活動していたが、近年は「VOCA展 2017」(上野の森美術館)など東京でのグループ展への参加も増えていた。本展は東京の美術館での最初の個展となる。
高松は日常のワンシーンを切り取り、描き続けてきた。トリミングされた日常の断片は多くの異なる日常的なシーンを想起させ、他の日常に接続していく。一見、断片的な画面構成に見える作品群だが、終わりなき接続はむしろ世界の広がりを感じさせる。
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本展ではテーマごとに分かれていた高松の作品群を解体し、再構成することで作品間の新しい関連性を引き出していくもの。組み合わせによってイメージが変化していく高松の作品群を一挙に見ることができる。