2025.2.26

チームラボ、アブダビに「teamLab Phenomena Abu Dhabi」を4月にオープン。1万7000平米の巨大アート空間

アラブ首長国連邦・アブダビのサディヤット文化地区に、チームラボによる巨大なアート空間「teamLab Phenomena Abu Dhabi」(チームラボ フェノメナ アブダビ)が4月18日にオープンする。

teamLab Phenomena Abu Dhabi(イメージ) © DCT Abu Dhabi
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 チームラボが、アラブ首長国連邦・アブダビのサディヤット文化地区に「teamLab Phenomena Abu Dhabi」(チームラボ フェノメナ アブダビ)を4月18日にオープンすることを発表した。

 この施設は、総床面積1万7000平米を誇り、チームラボが提唱する「環境現象」というコンセプトをテーマに、特異な環境下に生み出される現象によってつくられる作品群が展示される。チームラボアーキテクツが設計した建築は、展示が自由に変化する有機的な環境を提供し、訪れる人々に新しいアート体験を提供するという。

施工中のteamLab Phenomena Abu Dhabiの外観

 アブダビ文化観光局の局長モハメド・ハリファ・アル・ムバラクは、次のようにコメントしている。「teamLab Phenomena Abu Dhabiは、訪れるすべての人々の好奇心と想像力を呼び覚まします。アート、テクノロジー、自然が交差するこの場所で、驚きと創造性に満ちた世界が生み出されるのです。体験を通じて、アブダビをはじめとする世界中の、次の世代のことを考える人々やクリエイターたちにインスピレーションを与えることでしょう」。

 オープンに向けて多数の大規模な作品が制作中だが、一部の作品の詳細が発表された。例えば、《Levitation Void》では、空中に浮かぶ存在がエネルギーの秩序によって生み出され、訪れる人々の行動によってその存在が動き出す。この作品は、物体の概念を超越した存在として、観客に新たな視点を提供する。

チームラボ Levitation Void © チームラボ

 また、《質量のない太陽と闇の太陽》では、無数の光の球体が観客の動きに反応し、光と闇の球体群が連動して現れる。しかし、これらの球体は物理的には存在しないものであり、光と認識によってかたちづくられた「認識上の彫刻」として体験者の認識世界に現れる。

チームラボ 質量のない太陽と闇の太陽 © チームラボ

 ほかにも、「Ovoid」(卵形体)が敷き詰められた水の庭園や、人々と共鳴していく浮遊ランプ、空間上に流れの軌跡によって線が描かれるという作品なども予定。環境と一体となり、観客と作品のあいだに新たな関係を生み出す作品群になっている。

© チームラボ
© チームラボ
© チームラボ

 teamLab Phenomena Abu Dhabiが位置するサディヤット文化地区は、ルーヴル・アブダビや、これから開館予定のグッゲンハイム・アブダビ、ザイード国立博物館、アブダビ自然史博物館など、大規模な文化施設が集まる場所であり、アートと文化の新たな交流の場として注目を集めている。チケットの販売は2月25日から開始されており、アート、テクノロジー、自然が交わるこのユニークな空間をぜひチェックしてほしい。

サディヤット文化地区のイメージ。手前の施設はteamLab Phenomena Abu Dhabi。後ろにはルーヴル・アブダビやグッゲンハイム・アブダビ、ザイード国立博物館が並んでいる © DCT Abu Dhabi