EXHIBITIONS

岩澤高雄「在る所に」

岩澤高雄 「在る所に」シリーズより

 OIL by 美術手帖で、岩澤高雄による個展「在る所に」が開催されている。

 岩澤高雄は1984年神奈川県生まれ。2010年、イイノスタジオ入社。2012年より写真家・玉川竜に師事。2014年に独立後、俳優やミュージシャンのポートレート、CDジャケット、ファッション広告、雑誌など、主に商業写真の分野で活躍してきた。また、それらクライアントワークの傍ら作品制作を続け、展覧会のほかに、近年ではアーティスト・NAZEとの2人展「さぁ、さようなら」(MATTER、東京、2023/ie、北海道、2024)、玉川竜との共催による合同写真展「15 PHOTOGRAPHERS EXHIBITION」(AL Gallery、東京、2023/2024)を開催するなど、コラボレーションによる作品発表も行っている。

 本展では、2025年1月上旬から1ヶ月にも満たない期間に撮り下ろした作品群を、展示と写真集で発表。これらの写真では、一見すると関連性のないモチーフ、関東近郊の森の風景、住宅街に佇む人物、ダンサーの独特な動きをとらえた脚、作家が知りあったばかりの男性、10年以上前から撮影してきた家族写真などが断続的に展開。自身の表現手段である写真を通じ、「在る所」から新しいナラティブを構築しようと試みる。