「石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか」がギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催。広告や映画ポスターなどを展覧
東京都現代美術館で大規模な回顧展が開催される石岡瑛子。その広告などの仕事を展覧する「石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか」展が、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催される。会期は12月4日〜2021年1月23日(前期)、2月3日〜3月19日(後期)。

まもなく開幕する東京都現代美術館での大規模回顧展「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」が大きな注目を集めるアートディレクター、デザイナーの石岡瑛子。その広告などの仕事を展覧する「石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか」展が、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催される。会期は12月4日~2021年1月23日(前期)、2月3日~3月19日(後期)。
石岡は1938年東京生まれ。60~70年代の東京で資生堂、パルコ、角川書店などのアートディレクターとして広告界にセンセーションを巻き起こし、当時の「女性」のイメージを覆した存在として知られている。

70年代の広告は「モーレツからビューティフルへ」「ディスカバー・ジャパン」などのキャンペーンに始まり、73年のオイルショックを機に、大量生産・大量消費の時代から、企業イメージによる差別化の時代へと突入。石岡や浅葉克己などのアートディレクターの出現により、広告はたんなるモノではなく、現象(生き方=思想)を宣伝するようになった。
とくに70年代に熱いメッセージを送り続けた一連のパルコのポスターは、カメラマンやコピーライター、モデルとの親密でありながら緊張感みなぎるコラボレーションにより、広告の領域を超えたアートとして時代を彩った。

本展は石岡のデビューから、80年代ニューヨークに渡るまでの日本の仕事に焦点を当てたもの。前期は資生堂やパルコなどの広告キャンペーンの名作を、後期は映画や演劇のポスター、そしていままで見る機会のなかったグラフィック・アート作品などを厳選して紹介する。
「ORIGINARITY」「REVOLUTIONARY」「TIMELESS」という3つの言葉を唱え、誰も見たことのないビジョンをつくり続けてきた石岡。半世紀の時を超えて、その創造精神の破片は私たちの心を強く揺さぶることだろう。
