「あいち2025」の芸術監督にフール・アル・カシミ。シャルジャ美術財団の理事長で国際ビエンナーレ協会会長
2025年に開催される国際芸術祭「あいち2025」の芸術監督がアラブ首長国連邦出身のフール・アル・カシミに決定した。
国際芸術祭「あいち」組織委員会は、2025年に開催する国際芸術祭「あいち2025」の芸術監督を、アラブ首長国連邦出身のフール・アル・カシミに決定した。前回の「あいち2022」では森美術館館長の片岡真実が芸術監督を務めた。
カシミはアラブ首長国連邦をはじめ中東、そして世界中のアートをつなぐ支援者として、2009年にシャルジャ美術財団を設立。現在は理事長兼ディレクターを務める。また、イノベーションの支援に情熱を注ぎ、国際巡回展をはじめ、レジデンス・プログラム、コミッション・ワークや制作助成、パフォーマンスや映画のフェスティバル、建築物の調査や保存、幅広い年齢層に向けた教育プログラムまで、同財団の活動領域を広げてきた。
カシミは第6回シャルジャ・ビエンナーレ(2003)の共同キュレーターとなって以来、同ビエンナーレのディレクターを務め、2023年には第15回シャルジャ・ビエンナーレのキュレーターに就任。また、2017年には国際ビエンナーレ協会会長に選出されたほか、シャルジャのアフリカ・インスティテュート会長や建築トリエンナーレ会長兼ディレクターとしても活動。過去にはMoMA PS1(ニューヨーク)やユーレンス現代美術センター(北京)などのボードメンバーも歴任していた。
就任にあたってカシミは次のようにコメントしている。
この度、国際芸術祭「あいち2025」の芸術監督に就任し、大変嬉しく光栄に思います。私は、日本の言語や文化、アーティストやキュレーターとの交流などを通して、日本と長く関わってきました。今回の機会に感謝すると共に、より多くの専門家とより一層愛知について学び、地元のアーティストやコミュニティと密接に連携しながら、意義ある展覧会及びプロジェクトを生み出すことを目指します。 シャルジャ・ビエンナーレや他のビエンナーレでの20年間に及ぶ経験と、国際ビエンナーレ協会の会長としての立場からも、国際芸術祭「あいち」の知名度を向上させ、世界中の多様なパートナーとコラボレーションできることを楽しみにしています。
──プレスリリースより