山本浩貴による現代アート連続講座「現代アートをめぐる想起と忘却」が開催。ゲストに小田原のどか、加治屋健司
恵⽐寿にあるアートショップNADiff本店(NADiff a/p/a/r/t)が15周年、そして『美術⼿帖』が75周年を迎えたことを記念し、山本浩貴による、現代を⽣きる⼈のための現代アート連続講座「現代アートをめぐる想起と忘却」が開催される。
2023年、恵⽐寿にあるアートショップNADiff本店(NADiff a/p/a/r/t)が15周年、そして『美術⼿帖』が75周年を迎えた。これを記念し、NADiff本店にて、現代アートの歩んできた道を多⾓的に振り返りながらこれからの美術を考える道標を⽰す全3回の連続講座を開催する。
今回は「美術⼿帖」の有料会員サービス「美術⼿帖プレミアム」にて好評を博した連載「10ヶ⽉で学ぶ現代アート」を執筆していた⽂化研究者の⼭本浩貴が、連載では扱いきれなかったテーマに触れつつ、ゲストに彫刻家、評論家、出版社代表の⼩⽥原のどか、美術史家の加治屋健司を招いて講義を⾏う。現代アートに興味を持ち始めた⼈から、より考えを深めたい⼈まで、現代を⽣きる⼈々のための現代アート講座となる。
12月22日の第1回「『現代アートをめぐる想起と忘却」を考えるために:現代アートはどこから来て、どこへ向かうのか?──現代アートの『物語性』」では、⼭本と近代以降のアートやアーティストをめぐる「物語」の推移を辿りながら、これからの現代アートをどのように語っていくことができるかについて考える。アートに物語は必要なのか。そうだとしたら、なぜなのか。これを探ることで、本講義の通底に流れる「想起と忘却」のメカニズムについて考え、ゲストを迎えて開催する第2回と第3回のイントロダクションにもなる講義を展開する。
1月12日の第2回「現代アートをめぐる想起と忘却①──『この国(近代⽇本)の芸術──〈⽇本美術史〉を脱帝国主義化する』の共編を終えて」では、『この国(近代⽇本)の芸術──〈⽇本美術史〉を脱帝国主義化する』(⽉曜社より11⽉に刊⾏)を山本と共編した彫刻家・批評家の⼩⽥原のどかをゲストに迎え、近代⽇本に関する美術史や芸術論における想起と忘却について考察。真の意味で「多様性」のある現代アート界をこの国につくるために、アーティストが、キュレーターが、研究者・批評家が、そして、そのほかアートとさまざまな関わり⽅をする⼈々ができることは何なのかを検討する。
3月1日の第3回 「現代アートをめぐる想起と忘却②──『美術⼿帖』の特集やNADiffのイベントを振り返りながら」では、これまでに出版された『美術⼿帖』の出版物や、NADiffで開催されたイベントに着⽬しながら、近年の⽇本の現代アート界におけるトレンドやホット・トピックの変遷の⼀端を、現代美術史の研究者でありアーカイヴにも広い知⾒を持つ加治屋健司を招き、山本と『美術⼿帖』総編集⻑の岩渕貞哉とともに振り返る。この国の現代アート界では、何が想起され、何が忘却されてきたのか。今後、積極的に取り上げていかなくてはならないテーマは何か。これからの現代アートを考える。
イベント参加の申し込みはNADiff onlineにて。当イベントは、会場参加またはアーカイブ配信視聴を選ぶことができる。なお、第1回講座(12月22日)に、美術手帖プレミアムの会員を招待するキャンペーンも実施中。応募はこちらから。