歴代の展覧会ポスターが一堂に。クリエイションギャラリーG8の最終展示「THE ENDING ’23」でみる38年の軌跡
クリエイションギャラリーG8の最終展示「THE ENDING ’23」が9月2日まで開催中。同ギャラリーは本展をもって38年間のギャラリー活動に幕を下ろす。
東京・銀座のクリエイションギャラリーG8(以下、G8)で最終展示「THE ENDING ’23」が9月2日まで開催中だ。同ギャラリーは本展をもって38年間のギャラリー活動に幕を下ろす。
1985年に銀座7丁目にオープンした「G7ギャラリー」は同ギャラリーの前身であり、当時まだグラフィックデザインを扱うギャラリーがなかったことから、5人のアートディレクター展「THE BEGINNING ’85」を皮切りに、デザインの展覧会活動をスタートさせた。89年には場所を現在の銀座8丁目に移し、デザイナー・亀倉雄策の責任編集によるデザイン誌『クリエイション』の名を冠した「クリエイションギャラリーG8」に名称を変更。これまで、グラフィックデザインを中心に、クリエイターのビジュアル表現の実験と制作発表の場として、400本を超える展覧会を開催してきた。今年の9月20日には、新たなアートセンター「BUG」が東京駅八重洲南口直結のグラントウキョウサウスタワー1階にオープンする予定となっている。
会場では、38年のあいだに実施された展覧会のポスターが一堂に展示されている。展示室に所狭しと並ぶポスターからは、デザイナーごとの多様な表現や時代ごとのデザインの傾向、そしてその潮流をG8の取り組みから追うことができる点が非常に興味深い。
また、展覧会に応じて実施されてきたデザイナーらによるトークショーの様子もアーカイブ映像で振り返ることができる。日本のグラフィックデザインを牽引してきた巨匠らによる当時のエピソードを、改めて聞くことができる貴重な機会と言えるだろう。
ほかにも、会期中には「二人展」も実施されている。3日間ごとに展示作品が入れ替わるといったパワフルな取り組みには、G8のスタッフらによる熱意も感じられる(写真は上西祐理と野田凪の二人展の様子、8月4日〜7日)。クリエイションギャラリーG8の38年間の軌跡と締めくくりをどうか見逃さないでほしい。