EXHIBITIONS

ヨーゼフ・ボイス ダイアローグ展

2024.07.17 - 09.24

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 GYRE GALLERY で「ヨーゼフ・ボイス ダイアローグ展」が開催される。

 ヨーゼフ・ボイス(1921〜86)はドイツ、クレーフェルト生まれ。脂肪やフェルトを素材とした彫刻作品の制作、アクション、対話集会のほか、政治や環境問題にも介入し、その活動は多岐にわたった。40年、通信兵として第二次世界大戦に従軍。冬のクリミナ半島に墜落し生死をさまようも、居あわせた遊牧民のタタール人がボイスの傷を脂肪で手当てし、フェルトで暖を取って救助したとしている。この経験は後の彫刻作品の根幹となり、ゆえに素材には従来の石や木ではなく、熱を保持する脂肪やフェルトをもちいている。

 そのほか、《死んだウサギに絵を説明する方法》や《私はアメリカが好き、アメリカも私が好き》などを制作。ドクメンタ7(1982)では、開催地のカッセル市に7000本の樫の木を植えるアクションを展開した。このプロジェクトに賛同した人々のように、自ら意思を持って社会に参与し、未来を造形することを「社会彫刻」と呼び、それこそが芸術であるとボイスは提唱した。

 ボイスは、亡くなる2年前の1984年に来日。8日間の日本での滞在中に、ボイスはインスタレーションやアクション(パフォーマンス)、レクチャーや学生との討論会などの幅広い表現方法を通じて「拡張された芸術概念」を提唱した。本展は、戦後ドイツ美術の第一人者であるボイスの作品や活動を、現代日本の視点で検証する。