EXHIBITIONS

金村修 + ori.studio「Gate Hack Eden」

2024.09.14 - 10.13
 CAVE-AYUMI GALLERYで、写真家・金村修による展覧会「Gate Hack Eden」が開催されている。

 金村は、1990年代前半から写真作品の制作を開始し、1992年にロッテルダム・フォト・ビエンナーレ、1996年にはニューヨーク近代美術館の新進作家特集「New Photography 12」の出品作家に選ばれて以来、国内外で精力的に作品を発表してきた。また、近年では映像、コラージュ、アートブック、ドローイングなど様々なメディアを用いて枠にとらわれない創作の幅を広げている。

 本展は、中国の出版社であるori studioとコラボレーションし、新たに出版される1648ページに及ぶ作品集『Gate Hack Eden』とともに展開。

「かつて存在したものの痕跡によって描かれた屹立する廃墟の風景は、いまなお存在するもの、そしてこれからも存在し続けるものの本質を暴き出す。本展覧会にあわせて出版される作品集『Gate Hack Eden』は、何百枚もの写真、ドローイング、映像のスチール写真をすべて1000個の均質な断片に分解したものから構築されており、写真家・金村修の実践を実体化したものである。金村は『使用される媒体は痕跡や断片の集積によって形成され、対象の再現という実用性から解放された時点でその本質が明らかになるのだ』と説明する。新たに形成された遠景(distance)から立ち上がる巨大な巨大な建造物(edifice)のように、本来の意図から切り離されたイメージは、金村自身が築いた思考体系(edifice)と並走する」(ori.studio、展覧会ウェブサイトより)

 本展では、本作品集に収録されたこれまでの作品を幅広く展示するとともに、新作も発表。金村の全貌に新たな角度から実験的に迫る。