山口晃が国立劇場の姿を浮世絵に。23年夏に完成予定
2023年10月末で閉場する現・国立劇場。その姿を人々の記憶に留め、後世へ伝えるため、「初代国立劇場さよなら記念」の一環として、国立劇場をモチーフとした浮世絵(木版画)を新たに制作するプロジェクトがスタートする。
1966年11月に誕生した国立劇場が、老朽化のため全面建て替えを迎えるのを前に、現在の姿を留めるためのプロジェクト「未来へつなぐ浮世絵プロジェクト 初代国立劇場 × 山口晃」がスタートした。
このプロジェクトは、現・国立劇場の姿を浮世絵(木版画)として残すもので、版下絵の作画は、来秋アーティゾン美術館での個展「石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」(2023年9月9日〜11月19日)の開催が予定されている山口晃が担当。木版画の制作は、江戸時代の浮世絵の高度な制作技術を現代に継承する彫師・摺師を抱える工房兼版元であるアダチ版画研究所が手がける。
山口による新作浮世絵の完成・公開は、23年夏頃になる予定だという。なお国立劇場は今後6年間の再整備が行われ、2029年秋にリニューアルオープンする。