2025.2.27

東京都庭園美術館の建物公開が今年も開催。約6年ぶりの夏開催で時代と歴史に焦点を当てる

東京・目黒の東京都庭園美術館で、今年も建物公開展が開催される。今年は同館が経てきた時代と紡いできた歴史に焦点を当てた「建物公開2025 時を紡ぐ館」。会期は6月7日~8月24日。

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 東京・目黒の東京都庭園美術館で、「建物公開2025 時を紡ぐ館」が開催される。会期は6月7日~8月24日。

 本展は毎年恒例となっている、1933に竣工の旧朝香宮邸(現・東京都庭園美術館本館)の建築の魅力に迫る建物公開展。今回は、同館が経てきた時代と、紡いできた歴史に焦点を当てた展覧会となる。

 旧朝香宮邸は、1920年代にフランス・パリに滞在していた朝香宮鳩彦夫妻が触れた、当時全盛期だったアール・デコの様式美がふんだんに取り入れられている。フランスの装飾美術家アンリ・ラパンが主要な部屋の室内装飾を手がけ、宮内省内匠寮の技師らが全体の設計を担い、日仏のデザインが融合する形で完成した建築となっている。

東京都庭園美術館

 本展では、各時代を彩るゆかりの作品や写真・映像資料を通して、建物の記憶をひも解く。また、建物自体の魅力を楽しめるように、家具や調度品を用いた再現展示、3階ウインターガーデンの特別公開。夏の建物公開の開催は約6年ぶりとなり、緑の庭園を望めるように窓のカーテンを開け、かつて人々が往来した邸宅空間の再現展示を実施する。

 新館では、美術館として開館して以来、装飾芸術との関連で国内外問わず収集している現代作家の作品を展示。さらに触れることができる展示コーナーを設け、来館者とのインタラクティブな体験を目指す。

 なお、同館は本展から中学生以下が観覧料無料となる。